ソロユニット"とりととら"の主宰・玉邑の日々
2008.10.19
パーマをかけた女は、
片方の手でバックを持ち
もう片方をつり革においてずっと窓の外を見ている。
流れていく電車の景色はとりとめがなく
うまく頭にひかけておくのが困難で、女はいつもフックの曲線が曲がりきっていないためか、だらしがなく、はしたない。
歩く手の振り方や地面に対しての足の残し方は、残像がありすぎて、それを踏んでたくさんの人がこけてきたみたいに感じる。
ハイヒールにファーのへんな服やニット帽、そしてスカートがあって、脱いでも脱いでも服を着てるのと同じみたい。
何がそう思わせているのか、と考えて横断歩道を渡っていたら女も一緒に渡ってきて、ニッコリ笑ってみたりした。笑顔がかわいいからいいか、と思って横断歩道を渡りきったとき、女はもうどこにもいなかったので、
私は心配になって探そうと思ったが、地面にはやっぱりというか、しつこいくらい跡形があった。
だから私はそれを横切ってこけて血がでた。
いたい。
そりゃいたいわけだ。
だって私は、恋をしたのだから。
いや、もちろんこれはうそだけど
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